2016年9月13日火曜日

<歴史マニアの半歩深読み> 『真田丸』の描き方と魅力 (2)

観続けられる大河ドラマは3年に1本


よく勘違いされますが、歴史マニアだからと言って大河ドラマを必ず観るわけではありません。

むしろ「耐えられない」脚本も多く、最後まで観続けるのは3年に1度くらいです。


・新選組(2004年)


・風林火山(2007年)


・龍馬伝(2010年、留学のため前半が観られなかったのが生涯の悔み)


・八重の桜(2013年)


・黒田官兵衛(2014年)



そして無論、現在放映中の真田丸もベスト3に入る傑作だと思います。

(脚本家を見ると来年、再来年はあまり期待できなそう…。)



三谷幸喜氏は「敵を作らない」描き方


 以下前回の記事でも書いた通り、独特なほどソフトに歴史を描くなと常々思います。


歴史マニアの半歩深読み - 『真田丸』の描き方と魅力 - 



狂気の秀吉末期も相当手加減していましたし、秀次の死なんて勘違いのような解釈でした。「ドラマ」としては当然ありですけれど。


つい今週の関ケ原も50秒のシーンで終了でした。さすがに話題になりましたが、徹底的に合戦を避けるなんて本当に安上がりだなと思いつつ、それでもここまで魅せられるのは圧巻だと感じました。


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ちなみに、上記2004年の「新選組」も三谷幸喜氏が脚本です。

あれだけ血みどろの新選組(敵との戦闘による死者よりルール破った罰で仲間に殺される隊士の方がはるかに多い…)を、あれだけ「綺麗」に描けるのは特殊な才能だと思います。



ところで黒田官兵衛はどこ?


さて、歴史の面白さがここにも表れています。


一昨年、V6の岡田くんが演じた黒田官兵衛。

一昨年は、秀吉や家康と共に歴史を創り上げたのは黒田官兵衛でした。
 
ところが、今年は秀吉や家康と共に歴史を創り上げているのは真田信繁です。


黒田官兵衛なんて、一切出てきていません。笑

一昨年は真田家なんて零細軍団、もちろん出てきていません。


全く同じ(はず)の歴史が、全く異なる描かれ方をする。ここに歴史の面白さがあると思います。



「通説」なんてあって無いような物


このブログでも何度も書いてきましたが、歴史について「伝えられてきたこと」の多くが、笑えるほど違っていたなんてことは頻繁に起きます。


言い換えると、まだまだ歴史には新しい事実が無数に埋もれています。


歴史は勉強、と意気込む必要はありません。

歴史という壮大な物語を、好きなキャラクターと一緒に旅するところから始めてみてはいかがでしょうか。



◇◆関連歴史書◆◇


文中でも言及した名作、2004年の『新選組』のDVDをご存じでしょうか。


このドラマ自体の大ファン、というか、今思うと私が歴史のファンになったきっかけの1つかもしれませんが、当然購入しました。


覚えていますでしょうか。

土方を山本耕史さん、山南を堺雅人さんが演じています。

12年前は堺さんは山本さんに殺されたわけですが(笑)、つい先週までは一緒に徳川家康に立ち向かっていました


その徳川家康を演じる内野聖陽さんは、上記2007年の「風林火山」の山本勘助を演じて、実はその山本勘助なんて人物は実在していなかったらしい……という話がこのブログにも載っています。笑


歴史、楽しんで下さいな。



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著者:ひさなお
 
 TOEIC満点、作家、投資家、IT企業グローバル人事、馬券師。
 慶應義塾大学→UCLA→大手IT企業。

  第3回マイナビ作品コンテスト最優秀賞受賞。 

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